トップページ > 教えてたっけんくん! > よくあるトラブルQ&A よくあるトラブルQ&A 賃貸借編
アパートを業者に紹介してもらい預り金を渡しました。
後日、契約を見送ると伝えると、預り金は返さないと言われました。預り金は返してもらえないものなの?
契約の申込を撤回とする場合において、契約の申込時に宅建業者が受領していた申込証拠金、その他預り金について、返還を拒むことは禁止されております。
「預り金は手付のため返還できない」というように、手付として授受していないのに手付だと主張して返還を拒むことを禁ずるものであり、預り金は、いかなる理由があっても一旦返還すべきでありますので、よく話し合ってください。
借主は、契約してから契約終了時に貸主に明け渡すまでの間は、相当の注意を払って物件を使用・管理しなければなりません。これを善意なる管理者としての注意義務、略して「善管注意義務」といいます。この義務に反して、物件を壊したり汚したりした場合には、借主は原状に回復するよう求められることになります。
また、本来は通常損耗等にあたるものであっても、借主がその損耗を放置したり、手入れを怠ったことが原因で損耗が発生・拡大した場合には、借主は、この善管注意義務に違反したと考えられ、借主の負担とされることがあります。
住んでいる借家の賃貸借契約の期限が来ます。
大家さんの依頼を受けた業者から、期間満了後は新しい借地借家法に基づいて
改めて契約したいと申し込まれたが、言うとおりにしなければならないのでしょうか。
新借地借家法は平成14年8月1日に施行されましたが、新法の施行前に締結された建物賃貸借契約には適用されません。
業者が言うように既存の借家契約を当事者の合意があるからとして、更新しない旨の特約を結んで新法を適用させることは、借家法の法定更新の規定に違反する特約となります。
賃貸マンションの住人が隣室との間の壁を叩いたり、
ドアを蹴ったり等して迷惑行為を繰り返して困っています。(マンション経営者)
マンション、アパートの賃貸借では、騒音をめぐる紛争が多く発生しています。
判例でも、例えばアパートの賃借人が押入の天袋にラジオを置き、一日中大音響で鳴らすなど、他の居住者の生活の平穏を脅かす異常な言動をして、転出を余儀なくされたもの。
賃借人が近隣に向かって大声で罵声をあびせ、他の居住者を転居させ、その後の入居者をなくしてしまったものなど。
いずれも特約に反し、信頼関係を破壊するとして無催告解除が認められています。
長いことマンションを借りて暮らしているのですが、更新の度に更新手数料を業者から請求されています。
更新手数料は、こちらから更新手続きを依頼してなくとも、
支払わなくてはならないと法律で決まっているのでしょうか。
賃貸借契約の更新の処理を宅建業者が行うことについては、宅建業法上の規制は及んでいないし、借地借家法にも何の定めもありません。
更新の交渉や契約書作成の対価として支払われる更新手数料(書換手数料、事務代行手数料などとも呼ばれる)については、
法律は何も定めていません。しかし、一方的に手数料を請求するのには問題があるでしょう。契約の更新の際には確認が必要です。
ビルオーナーが破産した場合、家賃と保証金を相殺できますか?
高額保証金は、賃借人からビルオーナーへのみ利息貸付金と同じであり、名目は保証金でも単なる貸付債権(消費賃借契約)と変わりません。無担保が多いでしょうから、ビルオーナーが破産すれば、回収不能の可能性が高いです。競売になれば勿論のこと、ビルオーナーからの返還は期待できないでしょう。(名目は保証金であっても家賃の数ヶ月分で実質的には敷金のものもあります。敷金部分については競売後の新ビルオーナーが引き継ぐケースもあります。)
一戸建て借家の敷地内に車庫を築造したりすることができるのでしょうか。
また、利用権の範囲を教えてください。
賃貸家屋の敷地内に、原状回復が容易な池や家庭菜園などであれば許されるでしょう。これに反して借家の敷地内に車庫を築造することは、自動車の所有自体が建物の居住に必要な条件とも思われず、ことに敷地内の土砂の搬出など相当な大規模な敷地自体の現状変更を伴う場合においては、家主の意志に反してこれを行うことはできないと思います。