よくあるトラブルQ&A 売買

建築条件付宅地を買いたいのですが、建築条件付宅地とは何ですか?
宅建業者が宅地を販売するに当たり、土地購入者が一定期間内に売主もしくは売主が指定する建築業者との間において、建築請負契約が成立することを条件とするときを建築条件付き宅地といいます。(1)(2)(3)の条件を満たす場合のみ建築条件付宅地として、取り扱うことができます。
(1) 土地売買契約後3ヶ月以上の期間内に、建築請負契約が成立することを条件とした土地売買契約を締結すること。
(2) 建築を請負うことが出来る者は、売主(売主の100%出資子会社を含む)又はその代理人に限ります。
(3) 建築条件が成立しなかった時は、預り金・申込証拠金・その他受領した金銭は全て速やかに返還すること。
宅建業者と売買契約を締結後、契約を解約すると言ったら、手付金は没収といわれた。どういうことなのだろうか? 
▶ 参考:契約の解除~購入時に支払うお金にはどんなものがあるの?~
契約にあたって買主から売主に対して手付が交付されると、その手付は原則として解約手付と解されます。売主または買主はその相手方が契約の履行に着手するまでの間であれば、いつでも契約を解除することが出来ます。
例えば100万円の手付けを払っている場合、買主は100万円を放棄(手付け放棄)すれば契約を解除することが出来ます。また、売主側の都合で契約を解除する場合、売主は受取った100万円と同額をプラスして200万円を買主に支払う(手付け倍返しの原則)ことにより契約の解除が出来ます。
契約にあたっては物件を充分調査し、後日安易に解約することのないよう慎重さが大切です。
手付金等の保管制度ってどういうこと?
お客様が支払った手付金・中間金等を売主業者に代わって指定保管機関が安全・確実に保管する制度です。手付金を支払った後に、万が一業者が経営不振に陥ったという場合でも保証されます。この制度は、売主が業者である場合や売買物件が完成物件の場合は売買代金の10%または1,000万円を超える手付金を、未完成物件の場合は、売買代金の5%または1,000万円を超える手付金を、物件の引渡しと所有権の移転登記手続きが完了するまで保証される制度です。
また、流通機構(レインズ)に登録された媒介物件について、お客様がお支払いになった手付金を保証する制度もあります。
▶ 参考:手付金保証と手付金等保管について
業者の仲介で中古マンション(築後15年)を購入し入居しましたが、
管理組合から大規模修繕を行うので負担金を払ってもらうといわれました。このような話は何も聞いていませんが、
支払わなければならないのでしょうか。
区分所有建物の大規模修繕積立金については、業法35条で、その内容とすでに積み立てられている額を重要事項として説明することになっており、業者はこれについて説明しているのであれば重要事項説明義務違反とはいえません。
しかし、負担金の確定額が不明であっても近い将来修繕する可能性があることを伝えておけば、トラブルは未然に防止できます。
常識的な見方からすると、買主は一応建物の状態から見て売買金額が妥当だと判断して契約を締結したはずですから、入居後の修繕について建物が綺麗になり、居住環境がよくなるのであれば、いわゆる受益者負担の原則により買主が負担金の支払債務を負わなければならないと考えるのが妥当といえるでしょう。
新築のマンションを売出し価格のままで購入しましたが、
売れ残った住戸がその3ヶ月後に200万円も安く値引き販売されました。
絶対に値引きはないと言っておきながら、信義則に反すると思います。200万円の返還を請求できるでしょうか。
経済原則に従い、売残り住戸の値引き販売を行うという事はよく見られることであり、現在の不動産業界において値引き販売を行った場合、すでに購入した者への対応についての決まったルールはありません。
この場合、値引きを始めた時期が若干早かったことが問題となっており、購入者の不満も心情的には理解できますが、常に業者が当初の販売価格を維持しなければならないという法律的な義務はないので、取引の公正を害するものだと考えるのは無理と思われます。
広告に記載された土地の面積よりも実際の面積が少ないことが判明しました。
代金の減額をしてもらいたいのですが、媒介業者・売主とも公簿売買だからといって応じてくれません。
公簿売買とは、売買契約書には「土地の面積は公簿により確定する。公簿と実測に相違があっても売買代金の増減はしない」と明記され精算しない旨の条項があるので、減額請求は無理と思われます。
業者は取引に当たって、公簿売買によるのか実測売買によるのかを明らかにすることはもとより、その意味について充分説明し適切な指示・助言をすべきであると思われます。